ミナミの帝王 ナニワ金融道
- 作者: 天王寺大,郷力也
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 1992/03/01
- メディア: コミック
- クリック: 43回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
- 作者: 青木雄二
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1991/06
- メディア: コミック
- クリック: 26回
- この商品を含むブログ (19件) を見る
有名な金融屋マンガと言うとこの2作品が挙げられる訳だが、この『ミナミの帝王』と『ナニワ金融道』は同じ金融というテーマでありながら、両極とも全く違ったマンガに仕上がっている。
はじめに『ミナミの帝王』から見ていくことにするが、これは『ナニワ金融道』と比べて非常にテンポが速く、ダダァーっとテンション高く読むことができる。そういった点をより表しているのが主人公の設定の部分でこれは『ナニワ金融道』と比べて、かなりヒーローというか主人公っぽい主人公になっている。(恐い金貸しなんだけど曲がったことが嫌いな兄貴という設定)こんな設定なので、僕的には少年ジャンプなんかで連載したら非常に面白いことになると思うのだが…。まぁそれはそれとして、だから実際、読むとメチャメチャハマって話も面白いのだが、絵が雑でスクリーントーンを乱雑に張っているなどの問題もある。
次に『ナニワ金融道』を見ていくのだが、これは先ほどとは正反対で全く話に着色をしていない、リアルな金融屋マンガで手形や登記簿などの細かなディテールも表現しており、話としても非常に「人間の泥臭さ」が際立った濃い内容になっている。
2つを比較してみると、テンションの高さでは『ミナミの帝王』、『内容の濃さ』では『ナニワ金融道』といった感じになっているが、絵の面では『ナニワ金融道』の方に軍配が上がるので結果的には『ナニワ金融道』の勝ちといったところか。
『ミナミの帝王』 B+
『ナニワ金融道』 B+α