刑務所の中


刑務所の中 特別版 [DVD]

刑務所の中 特別版 [DVD]


こういうレビューを書いていると、映画とかマンガは一人で見て、一人で楽しむもんなのに、なんでこんなしんどい目をしてわざわざこんなことをしているんだろうと思うときがよくある。
だから、最近は作品を見終わってもレビューせずに脳内処理で済ませてしまう場合が多い。数にして、だいたい3回に2回は脳内処理行きになってしまう。
だけど、やっぱり書きたくなる作品はある。
だから、僕が今までここに書いてきた作品は評価が良いにしろ、悪いにしろ、何かしら言いたいことがあった作品だということだ。今回もこの映画を見終わった後に(これは面白い!大勢の人にこの作品を観てもらいたい!)と思ったので、レビューを書いている訳だ。
前置きもこれぐらいにして、この作品に焦点をあてていこうと思うのだが、一つここで知っておかなくてはいけないのがこれにはマンガの原作があるという事だ。
何故、このことが重要なのかというと、以前、僕は映画はマンガ原作を使って成功した例が少なく、日本の映画界にとってマンガ原作というのは宝の持ちぐされだと書いたのだが、僕はこの映画をを見て、めずらしく原作のマンガに勝ったと思ったからである。
この『刑務所の中』の映画もマンガも重要なキーは食べ物にあるのだが、これに関しては演技に厳しい監督と個性派俳優と言われた底力的能力でもう脱帽するぐらい食事のシーンが美味しそうで、マンガの食事シーンより圧倒された。
他のシーンもマンガを見なくてもこの映画の良さは伝わると思っていたのだが、どうもこの映画を観ただけでは現実っぽくないらしいのだ。(他のレビューでは、この映画はほのぼのして面白かったけど、本当の刑務所もこんな風なのだろうか?という感想が多かった)
だから、より楽しむ為にもマンガの方も買って欲しい。
さっきは、映画の方が勝ったと言ったがもう一度マンガを読み直すと、やっぱりマンガの方が勝ちかなと思ってしまい、どちらも甲乙つげかたく、素晴らしい。でも、また映画の方を観ると今度は「やっぱり映画の勝ちかな。」なんて言っているんだろう…。
90分という調度いい時間で内容も素晴らしく、手元にずっと置いておきたい作品である。
A−


刑務所の中

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[マンガ]刑務所の中 A−