ほしのこえ


2002年にたった一人でつくられた映画ということで反響をよんだ『ほしのこえ』。それと同時に有名になった制作者である「新海誠」。
マンガでも見ることができるようになり、ついにはPSPでも見れるようになった。そんな感じでちょくちょく僕の耳にその名前が聞こえてきていたので、今回機会があった為、観てみることにした。
話の内容は、青春時代に生きる二人が恋をしていくというものなのだが、その中で彼女の方が遠い宇宙に行ってしまい、連絡できるのがメールだけという事態におちいってしまう。しかも、そのメールは遠い宇宙では届くのに何年もかかってしまうというもので、超遠距離恋愛の苦労のほかに、しだいに年齢のギャップによる苦悩も感じていく、というもの。
この「宇宙との超遠距離恋愛」というものは、早い者勝ちでいいものを発見したな〜と思った。しかし、他の日常の中のちょっとした描写の部分なんかは、まあ日頃みんなが思い考えついてることなので、どうってことはない。そして、この30分程度という短い尺は『カルネ』のような短い中での完成された作品ではなく、明らかに描ききれていない容量不足である。
まぁ、映画として観た場合は容量不足・演出不足という問題を指摘せざるをえないが、自主制作ものとして観た場合はこのクオリティーは鳥肌ものである。僕はこの作品を観終わったあとに、何を考えるでもなく、「な〜んかかっこいいなー」と思ってしまった。
たった一人で文明開化の鐘を鳴らした坂本竜馬。たった一人で天下統一をおこなった織田信長。そこまでとは言わないが、少なからずたった一人でアニメをつくり上げた「新海誠」はアニメ史の中に刻み込まれるであろう。
Bα