井戸端映画論


このレビューで僕は「邦画好きだ!邦画好きだ!」と常に言ってきた。その理由は何度かここに書いているのだが、大ざっぱに言うと「俳優の顔やセリフを観ながら演技が観れるので、邦画の方が分かりやすい」という理由だ。
しかし、そうも一概には言えないんじゃないかということが最近、分かってきた。いや、邦画の方が観やすいというのは確かなのだが、逆に観やすすぎて、面白くない場合もあるんじゃないかと思ったのだ。
映画『CUBE IQハザード』という作品をご存知だろうか。僕はこれを何の知識もなく観てしまってのだが、こんなに低予算でちゃっちいながらも緊迫した空気を出せるのかと少し驚いてしまった記憶がある。
しかしそれは、俳優の「セリフの間」なんかは分かっていずに、字幕の文字と音量なんかの勢いで巻き込まれている部分が大きい。
だから、この設定(戦争が起きて核シェルターに入るという設定)を逆に日本人が演じると何とも馬鹿っぱく見えてしまうんじゃないかなと思う。
なので、邦画ばっかりじゃなく、洋画でも得意な「SFサスペンス」や「世界滅亡モノ」や「ファンタジー」なんかのジャンルに関してはどんどん観ていくようにしていこうと思い直したのである。