消えたデザート


先日、某大手古本屋に出かけた時のことである。
その日は、友人の家に寄った帰りでもあったのとその友人が律儀な人であった為、手にはケーキかシュークリームなんかが入ってそうな箱を持っていた。
しかし、古本屋に行くのにそんな物をもって行くのは場違いだろうと思ったので自転車のカゴに置いていった。多少、盗られるかという心配もあったが貰いものだからいいやと思い、やはりそのままにしておいた。
店内に入るとまず始めに自分の欲しいマンガを数冊買い、その後又グルグルと新しいマンガ探しに翻弄するのだが、僕の好きな作者 福本伸行の『銀と金』を見つけまだ全て読んでいなかったので6巻から最終巻の11巻まで立ち読みしてしまう。(福本伸行の引き込みの強い作品性の為、少し確認してから買おうと思っても立ち読みで全て読んでしまうので結局買う事ができない…。)
ふと時計を見るとだいたいこの店に入ってから3時間くらい経っていた。
もうそろそろ出ないとと思い、店内を後にすると案の定というか何というか友人から貰った例のデザートが無くなっていた。
なんとなく盗られているかもという気はしていたので、すぐその場から立ち去って帰ったがその帰り道にお金や高価な物品ではなく食べ物が盗まれるという治安の悪さを感じ、又それ以上に自分のバカさとか、友人の親切さを感じ、かなり深く後悔した。
そして、その箱の中身が結局、分からないままになってしまったのである。


福本伸行銀と金』 A−
一応、レビューも。
(ギャンブル漫画。「銀」という主人公がヒーローのような感じでいつもサラッとした勝ち方をしてくれる。カイジの方が熱い作品だが、どちらが好きかは読み手のテンションによって変わってくると思う。 しかし、少し残念なのが本の装丁がかっこ悪いのだ。あまり本棚にならべたくない。 実は未完の作品である。)
参考URL:http://d.hatena.ne.jp/naoyann/20041020賭博黙示録カイジ