グリーンヒル
- 作者: 古谷実
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2000/02/01
- メディア: コミック
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古谷実はバカなキャラクターを動かすのが非常に上手い。
そして、そのバカな野郎共を描く絵も上手い。
ついでに、バカな野郎共を見守ってくれるかわいい女の子もいる。
「非の打ち所がない」というのは、こういう事を言うのだろうかというくらい、面白いのだ。
古谷実作品の中でも『グリーンヒル』は神がかり的で、脇役のリーダーという人がある時からすごい動き出すのである。少し調べて見たのだが、リーダーの話が半分近い全35話中17話もあるのだ。(『グリーンヒル』は全3巻である)2巻なんて、12話中9話もリーダーの話なのである。もうこの数字を見ただけで、どれだけこのキャラクターが暴走しているかが分かるだろう。
四の五の言わず、ぜひこの覚醒する脇役を見て欲しい。
A
他の古谷実作品
『僕といっしょ』 A− グリーンヒルの前にあたる作品。この辺から僕の好きな「古谷汁」が出だしている。「人生とは何か?」そんな青春時代を描き続ける古谷実が僕は好きなのだ。
『行け!稲中卓球部』 B+ 古谷実のデビュー作。最初はべらぼうに絵がヘタなのだが、すぐに頭角が出てくる。デビュー作にしては秀作の作品。
『ヒミズ』 B+ 最初はラストやボート屋に移り住んできたホームレスのおじさんの話なんかがダークで読むのが嫌で低評価だったんだけど、改めて読むとなかなか話の完成度が高い。そして改めて、これは中学生(読んだ当時中学生だった)が読むものじゃないし中学生が抱える問題じゃないよと思った。それにしても、あの時捨てなくて良かったな。こういう発見もあるから、マンガ収集はやめられないのである(笑。