リターナー

「おおっ!邦画もここまでやるか!」と言わせたアクション映画『リターナー』。
日本人の歓喜の声と同時にアメリカ人の「まだまだだな。」と言う嘲笑も聞こえてきそうな作品。
リターナー』の事はもう色々と語られているらしいが、僕も二番煎じながら、語ってみたいと思う。
邦画でこんな宇宙人がどーたらって話がなぜ受け入れられたのかという疑問だが、それは実はそんなに突拍子もないことはやっていないからだ。この『リターナー』には、いくつかハリウッド映画をオマージュしている部分がある。(悪く言えば、パクリ)
例えば、主人公ミヤモトと敵役溝口がお互い銃口を向け合うがどちらもがタイミングを逃し、撃ちそこなうシーンは『フェイスオフ』だし、宇宙人の造形はまるっきり『E.T.』だし、、『マトリックス』の銃をよけるシーンもあったし、宇宙人が機械に乗って侵略してくるという設定も確か『メン・イン・ブラック』だったと思う。だが、それ一つ一つはそんなにどぎつくなく、あくまで小物として使っている感じだ。
まぁ、これに関しては賛否両論があるだろうが、この映画をなんとか成功に導かせたのは最後のエピローグ的な部分だと思う。この最後により、2回目もさらに楽しく見れるようになっているからだ。

この監督は、1作目『ジュブナイル 』で好スタートを切り、2作目『リターナー』で邦画界に刺激を与え、3作目では何をやるのか!? 
と、楽しみししていたら、何とあの『三丁目の夕日』を映画化するらしいのだ。あの昭和30年の世界をCGによって再現するらしいのだが、どう表現してくるか、期待である。