今日の脳内処理行き


約三十の嘘 特別版

6人の詐欺師達がチームを組んで大もうけをしようとする…というのは僕達が非常に心ひかれる設定であるし、おいしい設定である。
しかし、実際として面白くならなかったのは製作者側の失敗、企画倒れにあると思う。
監督が悪いのか誰が悪いのか知らないが…いや、監督が悪いのであろうこれは構成力が低い為、緊迫した言葉のやり取りなどの心理戦やしっかりとした人物描写が描けていないのである。
八嶋智人の横山が実はやり手だったっていう話も、伏線も何もないからそう言われてもどこか違和感があるし、椎名桔平の志方にしても元リーダーってことだけでお情けで参加させてもらった心の病で上手く喋れない奴ぐらいまでの演出でいくと、あの犯行により驚嘆できただろうと思う。タネあかしであるエンディングも実は恋愛がテーマでしたっていうオチなのだが良くなく、正直これを観た人の中でだれ一人満点にする者はいないのではないかと思う。
攻殻機動隊の脚本家の方なんかに書かせると面白くなっただろうなと思ってしまう映画であった。